HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
母からのプレゼント
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「瑞希…ゴメンね」

何年振りだろう…
こうして、お姉ちゃんが私の夢に現れたのは…

「どうして謝るの?お姉ちゃん」

「だって…私は人に迷惑ばかり掛けているから…」

重い心臓病を患ったお姉ちゃんは生後間もなく、お義父さんの執刀で手術。
その後も、入退院を繰り返していた。

「そんなコトはないって…」

「瑞希は優しいわね…」

ベットに横たわるお姉ちゃんが私に向かって手を伸ばした。
今にも私の行けない何処か遠くに行ってしまいそうなお姉ちゃん。

私は行かすまいとお姉ちゃんの手を強く握った。
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