まだ、青く。
#6 頑張りたいんです。
9月1日。

1年の中で最も憂鬱な日。

夏休みが明けてこんがり狐色に焼けた人もいれば、ずっとクーラーの部屋に閉じ籠っていたのか、美白の女の子もいる。

私はというと、適度に外と中を行き来していたから、そこそこに焼けて健康的な肌の色になった。

白すぎて雪女みたいだなんて、小学生の頃男子にからかわれたことがあったから、自分の肌にはコンプレックスを感じていたけど、報道部の活動のお陰で私は着実に変わってきていた。

私の進むべき道、ベクトルの方向が風の流れに従うように自然に変化していた。


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