碧天の下で、純白の球、夏に泣く。
試合は3対2の8回表、ツーアウト1塁2塁。
3点を勝ち越していた俺たちだが、
この回、一気に2点を取られた。
俺の球が甘かったのと、
セカンドのエラーが重なってしまった。
「ははっ、真っ向勝負好きだなぁ。」
保田とは、小学校の頃から同じチームで
共にプレーをしてきた。
「お前の性格はわかってるから、
そう言うだろうとは思ったんだけどな!」
「うっせーよ!」
冗談まじりに保田を睨みつけると、
審判の急かすような顔が見えた。
「保田、そろそろ。」
「おうよ。」
「いいぜ、真っ向勝負。流れとか関係ねーよ。」と言いながら、ホームに戻っていく保田。