碧天の下で、純白の球、夏に泣く。

「‥ふぅーっ。」

1つ大きく深呼吸をして、
緊張を和らげる。


保田が捕球姿勢になったところで、
足元を整えて、真っ直ぐにホームをみる。



アイコンタクトだけで間をとって、
投球ホームに入る。


「____っ!!!」



ボールが手から離れる最後の一瞬まで、
感覚を研ぎ澄ませて投げた一球。



それはバッターのバットを掠めることなく、
綺麗な弧を描くとキャッチャーミットに収まった。




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