導かれて、放れられない
真実
「え?まさか!そんな嘘…信じません!」
「性格には、天聖の親父」

「え?どうゆうことですか?」

「親父達の抗争は、かなり長引いて周りの店とかにまで被害が出てたから。
その一つの店に三人家族の親子がいて、その抗争に巻き込まれて、夫婦が死んだんだ」

「え?ま、さ、か……」

「そう、お前の両親だ。
しかも、両親に手をかけたのは“天聖”だ」

「……っつ!
嘘…嘘……」
桔梗は頭を抱え、いやいやと横に振る。

「ガキだったからとかでは許されねぇが、天聖はお前の両親のことを俺達の仲間だと勘違いして、殺したんだ」
「嫌…」
「お前はショックで、倒れて病院送り。
天聖の親父が施設に送ったんだ。
そして二度と逢わせないように、天聖にも言い聞かせてた。
“桔梗はもういない”って」
「やだ……」

「でも、運命って酷だな。
それでも、二人は再会してしかも……
愛し合うなんて……」

桔梗は思う。
あぁ…そうか。
聖二郎が言っていた、
【お前さんが思ってるより、過酷な世界だぞ。
それに、お嬢さんには無理だ。天聖の傍に居続けること。
悪いことは言わねぇ、手を引きな!
今ならまだ間に合う】
は、そうゆうことだったのかと━━━━━

「天聖さんが……パパとママを…?」
「残酷だな」
「天聖さんが………」
「どうする?
天聖はお前の両親を殺した、最低の男だぞ!」


「嫌ぁぁぁぁ━━━━━!!!!」

「桔梗!!?」

そこへ天聖が現れた。

嫉妬心なんてどうでもいいと思える程の、苦しい痛みがそこにあった━━━━
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