摩訶不思議
検査
「木村さん〜。 検査の時間ですよ〜車椅子で移動しますね!」
「看護師さん、ここはS市ですか?」
「は…い。 そうですよ……」
「そうですか… ゴメンなさい。まだ混乱してて」
「そうですね。さあ、検査してもらいましょう」
「はい。」
検査するために、車椅子で移動する友子。
確かに、周りで聞こえてくる言葉は北海道弁だ。
じゃあ、学生時代の友達もいるはずだから私と木村さんとの馴れ初めなんかも聞けるかもしれない。
入院中にいろいろ考えてみようと友子は思った。