愛しの鳥籠〜籠のカギ篇〜
始まりの契り
毎日、毎日、土曜日までの日にちを指折り数えて。
でも、土曜日までに、美容室に行ったり、コスメを買い替えたり、量産型の服を買ったり、万が一に備えて高いランジェリーまで揃えて。
そうこうしているうちに自分が思っていたよりも早く土曜日になった。
もちろん、前日の夜なんて眠れるはずもなくて
明け方になる頃に眠るのを諦めて起きて
熱めのシャワーを浴びて、高いランジェリーを身につけて着ていく服のコーディネートの確認をしながら、しっかり2時間かけてメイクした。
よし!
カ・ン・ペ・キ!!
時間を確認したらまだ朝の8時。
待ち合わせは、わたしの住むアパートの前まで車で迎えに来てくれるそうだ。
ベッドにダイブしてバタバタ暴れたい衝動に駆られたけど、折角時間かけてセットしたヘアメイクが台無しになるから、妄想の中でだけ思いっきりバタバタした。