暴君王子の恋の瞳に、私は映らない
暴君王子side





〇  〇  〇





☆鞭光side☆





昼休み。



一人になりたい最近の俺は

弁当を片手に

講堂に忍び込むのが日課。



今日も講堂のドアを開け、中に入る。




ったく。

なんなんだよ、グミの奴。



俺にも望愛にも、学校の奴らにも

人懐っこい笑顔を、振りまいてきたくせに。



あれが全部、芝居だったのかよ?



高校で一番の人気者になりたいからって

みんなを騙してたのかよ?



ありえねぇだろ? 

マジで腹が立つわ。



当てつけみたいに

俺にキスまで、してきやがって。



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