悪役令嬢ですが、なぜか婚約者に溺愛されていて断罪されません!



「うっ……レティ――わかったよ。ただし、剣や弓では無く、護身術にも使える短剣のみだ。それ以外許可しない」



折れてくれたお父様。嬉しさを隠さず、わたくしはお父様のほっぺにチュッとキスをした。



「ありがとうございます。お父様っ」



短剣でも十分だ。自分を守ることも出来るし、遠くの攻撃はできないけれど、練習すれば使えるようになるだろう。


お父様から無事に許可を取り付けたわたくしは、それ以来、護身術のお稽古の時間に短剣を学んできた。


もちろん、他のお勉強だって疎かにしなかった。

< 16 / 65 >

この作品をシェア

pagetop