何も言わないで。ぎゅっと抱きしめて。



「だから、明日隼輔を迎えに行く時に俺も行って挨拶したいんだけど、いいかな?」


「うん。大丈夫だと思う」


「まずは俺が行かないとな。説明して、謝って。殴られても文句は言えない」


「そんな、殴られたりとかはないと思うよ。うちの両親は隼輔にデレデレだから」


「いやぁ、今までの舞花の苦労を考えたら、殴られるくらいじゃ足りないだろ」



許してもらえるまで何度でも謝る覚悟だよ。


そう言った隼也の目には力が宿っていて、とてもかっこいい。


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