すてられた想い人をなぐさめたら、逆に私がひろわれました!?
仮初めの彼氏
究さんの提案はこうだった。
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・柳川の前では、わざとラブラブなふりをする。
・キスや肉体関係は一切なし。
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「でも……究さん、それじゃぁ……」
究さんに何のメリットもないし、もっと言うと私自身も柳川にますます誤解されそうで全然嬉しくない。
究さんは、「柳川は言凛ちゃんのこと満更じゃないと思っているはず」とか言って下さるけれど、私自身は柳川が、自分のことを異性として見てくれていないの、痛いほど分かっているつもり。
そんな状態で究さんと付き合うフリなんてしても、柳川は何にも感じないはずだ。
そればかりか、ますます私を恋愛対象から圏外に弾いてしまう気がして。
究さんだって、私と進展するはずのない恋人ごっこをするくらいなら、他の女の子に目を向けた方がいいに決まってるのに。
そんな、思っていることを全部ぶちまけたら、究さんにクスクス笑われた。
「俺さぁ、こう見えても結構観察眼ある方よ? 柳川のあの雰囲気、全く脈のない女の子への態度じゃなかったっちゃ。だって現に――」
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・柳川の前では、わざとラブラブなふりをする。
・キスや肉体関係は一切なし。
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「でも……究さん、それじゃぁ……」
究さんに何のメリットもないし、もっと言うと私自身も柳川にますます誤解されそうで全然嬉しくない。
究さんは、「柳川は言凛ちゃんのこと満更じゃないと思っているはず」とか言って下さるけれど、私自身は柳川が、自分のことを異性として見てくれていないの、痛いほど分かっているつもり。
そんな状態で究さんと付き合うフリなんてしても、柳川は何にも感じないはずだ。
そればかりか、ますます私を恋愛対象から圏外に弾いてしまう気がして。
究さんだって、私と進展するはずのない恋人ごっこをするくらいなら、他の女の子に目を向けた方がいいに決まってるのに。
そんな、思っていることを全部ぶちまけたら、究さんにクスクス笑われた。
「俺さぁ、こう見えても結構観察眼ある方よ? 柳川のあの雰囲気、全く脈のない女の子への態度じゃなかったっちゃ。だって現に――」