義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~

 聖さんはクスクスと笑って、「一日だけだよ」と慰めるように言った。そして少しの間を置き、私の髪をひと束すくって遊びながら耳元で囁く。


「じゃあ、今夜は俺の部屋で一緒に寝る?」


 この家で一緒に寝たことはないので、ドキリと心臓が鳴る。ただ添い寝するだけなのか、それ以上のことをするのかわからないけれど、頬を火照らせて「うん」と頷いた。

 寝る準備を整えたあと、両親には内緒でこっそりと彼の部屋に忍び込む。

 ふたりでベッドの中へ潜り込んだら案の定健全に眠るだけではいられなくて、声を押し殺して抱き合った。

 離れるなんて考えられないよ。身体を繋げて、どこからが私でどこからが彼かわからないくらいどろどろに溶け合っても、まだ足りないと思ってしまうのだから。

 悪い考えを振り払うように、今だけは彼に集中して密やかな甘い戯れに溺れた。


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