希望をくれた君と私の物語 〜短編〜 実話です☆
知らなかった事実



「位置情報を見たからに決まってるでしょ。」



うそ…でしょ……

驚きのあまり言葉が出なかった。

確かに位置情報がついてるのは知ってた。

ただ、それは誘拐されたときのためと言われてきてたから、

まさか日頃からチェックしてるなんて思わなくて。

「位置情報なんの目的でつけてるの?」

「希愛が誘拐されたとき、位置情報がついてれば警察が探してくれるでしょ。

あなたのためよ。」

「じゃあなんで昼から見てるの?

門限も周りのみんなよりはるかに短いのに守ってる。

それなのに監視されてるみたいでいやなんだけど。」

「たまたま見てたらそこにいるって出てきたのよ。

もういいでしょ。とにかく。

遊びすぎなんだから明日からはまっすぐ家に帰りなさい。」

いつもはここで「はーい。」と言って我慢する。



ただ、今回は祐輔のことを出されて、

明日から私の大切な時間を失ってしまうと思って居ても立ってもいられなかった。


「別にさ、門限が五時半なのに誘拐されるなんてことなくない?

あと、たまたま見てて三日間連続どこに行ってたかチェックしてるってタイミング良すぎない?

監視目的で使われるなら位置情報切るから。」
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