眠りにつくまで
デート





聖斗が生まれて4ヶ月、俺たちが親になって4ヶ月。授乳間隔が4時間から5時間になっている、その間に母さんに聖斗を預け、光里とデートすることにした。一応ミルクが準備してあるが、いつも母乳のためか聖斗は哺乳瓶のゴムをどのタイプに替えても嫌がる。

「お母さん、すみません。早めに帰るのでお願いします」
「4時間でいいいわよ。美味しいランチでも、パーっとお買い物でもいってらっしゃい」

聖斗を抱いた母さんが聖斗の手を小さく振って

「いってらっしゃーい、だね。聖斗はばあばと遊ぼうねぇ」

と見送ってくれた。

「さあ、光里。デートだよ。久しぶりで嬉しい」

玄関のドアが閉まるとすぐに光里の手を握り、頭へチュッと唇を落としてエレベーターへ向かう。

「ちょっ…外だよっ」
「外でも他の誰でもない光里にキスするのはいいだろ?」

そう言いチュッと額にキスをした時、到着したエレベーターの扉が開いて光里が分かりやすくギョッとする。そして無人なことにホッとした彼女の唇にチュッとキスした。
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