だめんずばんざい
お試しした!
「このままここに布団広げてください。起きたら畳んで横へ押しやればいいです」
「ありがと。俺がお世話になる身だから、そんな丁寧に話さなくていいよ、カオルちゃん」
「うん」
「俺がここに朝寝てたら邪魔じゃない?」
「跨いででも踏んづけてでも私は私のペースで準備する自信ある」
「カッコいい…惚れそうだわ、俺」
「その時はその時だね」
「マジ、いい女」
「ありがとうございま~す。じゃあ、私お風呂入って寝るから。好きにしててね」
特にお客様扱いするつもりもないので、私はさっさと自分がお風呂に入ろうとする。
「カオルちゃん、1週間後に家賃いくらか払うよ」
「わかった」
それも遠慮なくもらうし、無かったら無かったでいい。私自身が人との距離が近いのかもしれない。生活空間に人がいてもあまり気にならないのだ。
「明日、土曜日は休み?」
私の背中に質問が飛んでくる。
「うん」
「そう。俺、一応仕事あるんだ」
「そっか、私のことは気にせずにガクトのペースで大丈夫だよ」