エリート警察官の溺愛は甘く切ない
ライバル
私なりに、幸せってこういう事なんだろうって、最近思い始めた。

心からジーンと胸が温かくなる。

そして、それは圭也さんから、貰っているものなんだって。

圭也さんといる事が、私の幸せなんだって、すごく思えた。


「紗良?」

「は!はい!」

圭也さんが私の顔を覗く。

せっかくの非番の日なのに、ぼーっとして、心ここにあらずだなんて。

勿体ない!


「そう言えば、結婚したばかりの頃、お弁当作ってくれたよね。」

「うん。」

「また作ってくれないかな。」

ああ、これが私の思い描いていた結婚生活よ。

「うん。残さずに食べてね。」

照れるように言うと、圭也さんも照れている。


私達を邪魔するものは、もう何もないもんね。

「明日から作るね。」

「うん。楽しみにしてる。」

どうしよう。

圭也さんの笑顔に、またニヤついてしまうよ。
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