7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…
さやか登場

 翌日。
 ウトウトと目を覚ました凜は、コトコトと何かを切っている音で目覚めた。

 ぼんやりと辺りを見渡して、視界がハッキリしてくると昨夜の事を思い出した。
 殺すつもりで翔次の下へ来たのに、突然「彼女になって」と言われて家に来てしまった…。
 何も荷物も持たないで来てしまった凜に、新しい下着を用意してくれたりパジャマも用意してくれた翔次。

 カーテンから朝日が差し込んできた。

 ふと、机の上を見ると服が数着置いてあった。

 ロイヤルイエローの長袖のブラウスと、紺色のスラックス。
 優しい感じのデザインの、ピンク系のワンピース。
 チェック柄のブラウスに、黒いスラックス。

 どれも高級ブランドの服のように見える。

「こんな服、着たことがないけど…」

 そう言いながら、凛は服を自分にあててみた。

 見かけよりも意外に、どれを着ても似合いそうな感じがしたが、凜が選んだのはロイヤルイエローのブラウスと、紺色のスラックスだった。

 
 
 着替えを済ませた凜が、リビングに来ると食卓に朝食が用意されていた。

 シンプルな和食で、ご飯と味噌汁と卵焼きとジャガイモの煮物が作られていた。
 
「おはよう凜さん」

 昨日と変わらぬ黒ぶち眼鏡をかけた翔次が、満面の笑みで挨拶をして来た。

「お、おはようございます…」
 
 はにかんだ笑顔で挨拶を返した凜。

「朝ごはんできているから食べてね。それから、お昼用にお弁当を作っておいたから」

 と、可愛い赤いチェック柄の包みにつつんであるお弁当を見せた翔次。

「お昼たべれるようなら、食べてね」

 男の人にお弁当を作ってもらうなんて…
 
「有難うございます…」

 ちょっと驚いた凜は、そのまま食卓の椅子に座った。

 温かいご飯とお味噌汁の匂い。
 
 こんな朝ご飯…どのくらいぶりかな…。

「頂きます」

 手を合わせて食べ始めた凜。
 翔次も一緒に食べ始めた。
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