悪徳転生公女の他国王太子妃生存計画~それでも王太子を愛してしまいました
13.真実の過去
◇
「オーガスタス・キンバレーだ」
アシュトンと2人会議室のような場所に通されると、目の前に2人の男が座っていた。
が、すぐに左の男がオーガスタスだとわかった。
なぜだろう。
オーラがある。
支配者の。
そしてその声を聞いたとたん、なぜだかわからないが懐かしさが胸にこみあげてくるのを感じる。
プラチナブロンドのくせのあるくるくるした髪に赤い瞳の美丈夫で、何やらその赤い瞳が懐かしく感じるのはなぜだろう?顔立ちは凛々しく整っている細面で、身体も線が細かったが、背は高く、おそらく服の下は筋肉がうごめいているだろうと思われる。
声は低く、いわゆるイケボで、耳に心地よかった。
「ひさしぶりだな。オフィ」
え?
何がこんなに懐かしく感じるのだろうと不思議に思い、考えていたら、オーガスタスのほうが立ち上り、オフィーリアの横にやってくると、うやうやしく、膝をつき、頭を垂れた。
「キンバレー様?あの、あわててオフィーリアが立ち上がったら、そのまま手の甲をすっともたれ、甲に唇を当てられた。
え?ええっ?
戸惑うオフィーリアに横に座っていたアシュトンが立ち上ると、
「キンバレー殿。彼女がわたしの妃であるとわかっての行動か?」
敵対心丸出しのアシュトンがキッと上からオーガスタスを睨みつけると、オーガスタスは豪快に笑いだした。
「ははははははっ!そう焦るな。婿殿」
そして立ち上がると、アシュトンの前に立ち、手を差し出した。
婿殿?
アシュトンは混乱の極みだ。
何を言ってるんだ?
「妹をよろしくたのむ。何分、昔からおてんばなやつだからな」
は?妹?
妹?どういうことだ?
「ちょ、ちょっとお待ちください。キンバレー様。わたくしはオルブライト公爵の娘です。兄弟は兄しかいませんが、それはあなたではありませんわ」
何をいっているのだろうとオフィーリアも思った。
この人はいったい?
けれど、心の奥に何かひっかかりがある…。
「オフィ。思い出さぬか?」
え?
思い出すって…何を?
「そうか。まぁ長い年月だったからな。少し庭を案内しよう。アシュトン殿下も一緒にいらっしゃるがよい」
仕方なくアシュトンはオフィーリアをエスコートし、自分よりさらに背が高いオーガスタスの後ろに続いた。
「オーガスタス・キンバレーだ」
アシュトンと2人会議室のような場所に通されると、目の前に2人の男が座っていた。
が、すぐに左の男がオーガスタスだとわかった。
なぜだろう。
オーラがある。
支配者の。
そしてその声を聞いたとたん、なぜだかわからないが懐かしさが胸にこみあげてくるのを感じる。
プラチナブロンドのくせのあるくるくるした髪に赤い瞳の美丈夫で、何やらその赤い瞳が懐かしく感じるのはなぜだろう?顔立ちは凛々しく整っている細面で、身体も線が細かったが、背は高く、おそらく服の下は筋肉がうごめいているだろうと思われる。
声は低く、いわゆるイケボで、耳に心地よかった。
「ひさしぶりだな。オフィ」
え?
何がこんなに懐かしく感じるのだろうと不思議に思い、考えていたら、オーガスタスのほうが立ち上り、オフィーリアの横にやってくると、うやうやしく、膝をつき、頭を垂れた。
「キンバレー様?あの、あわててオフィーリアが立ち上がったら、そのまま手の甲をすっともたれ、甲に唇を当てられた。
え?ええっ?
戸惑うオフィーリアに横に座っていたアシュトンが立ち上ると、
「キンバレー殿。彼女がわたしの妃であるとわかっての行動か?」
敵対心丸出しのアシュトンがキッと上からオーガスタスを睨みつけると、オーガスタスは豪快に笑いだした。
「ははははははっ!そう焦るな。婿殿」
そして立ち上がると、アシュトンの前に立ち、手を差し出した。
婿殿?
アシュトンは混乱の極みだ。
何を言ってるんだ?
「妹をよろしくたのむ。何分、昔からおてんばなやつだからな」
は?妹?
妹?どういうことだ?
「ちょ、ちょっとお待ちください。キンバレー様。わたくしはオルブライト公爵の娘です。兄弟は兄しかいませんが、それはあなたではありませんわ」
何をいっているのだろうとオフィーリアも思った。
この人はいったい?
けれど、心の奥に何かひっかかりがある…。
「オフィ。思い出さぬか?」
え?
思い出すって…何を?
「そうか。まぁ長い年月だったからな。少し庭を案内しよう。アシュトン殿下も一緒にいらっしゃるがよい」
仕方なくアシュトンはオフィーリアをエスコートし、自分よりさらに背が高いオーガスタスの後ろに続いた。