年上カメラマンと訳あり彼女の蜜月まで
27.
「じゃあ、行ってきます」
路肩に停められた車から降り、私は運転席の睦月さんにそう声を掛けた。
「いってらっしゃい。楽しんできて。帰りは迎えに行くからまた連絡してね」
運転席から身を乗り出して睦月さんは笑顔で私に言う。
「うん。遅くならないうちに連絡するね」
ようやく普通に話せるようになってきた私を、睦月さんは嬉しそうに見上げている。
「じゃあ、いってらっしゃい」
軽く手を振ると、睦月さんはハンドルを握る。私は車から少し離れると、その車が走り出すのを見送った。
今日は3月後半の三連休初日の土曜日。
睦月さんは、せっかくだから何処か遠出しない? と言ってくれていたのだけど、残念ながら私に用事があったのだ。
久しぶりに参加する高校の同窓会。今まで何回か開催されていたが、最近は何かと理由をつけて参加していなかった。でも今回、高校の頃一番仲の良かった友達が幹事をするから絶対来てと連絡があり、渋々参加となったのだ。
しかも、その電話で変な事を言われたのだった。
『年々参加者も減ってる、って言うか同じ顔ぶれだから、今回は趣向を凝らして、友達の友達は皆友達! ってね。同郷の知り合いいたら、誰でもいいから呼んでよ』
路肩に停められた車から降り、私は運転席の睦月さんにそう声を掛けた。
「いってらっしゃい。楽しんできて。帰りは迎えに行くからまた連絡してね」
運転席から身を乗り出して睦月さんは笑顔で私に言う。
「うん。遅くならないうちに連絡するね」
ようやく普通に話せるようになってきた私を、睦月さんは嬉しそうに見上げている。
「じゃあ、いってらっしゃい」
軽く手を振ると、睦月さんはハンドルを握る。私は車から少し離れると、その車が走り出すのを見送った。
今日は3月後半の三連休初日の土曜日。
睦月さんは、せっかくだから何処か遠出しない? と言ってくれていたのだけど、残念ながら私に用事があったのだ。
久しぶりに参加する高校の同窓会。今まで何回か開催されていたが、最近は何かと理由をつけて参加していなかった。でも今回、高校の頃一番仲の良かった友達が幹事をするから絶対来てと連絡があり、渋々参加となったのだ。
しかも、その電話で変な事を言われたのだった。
『年々参加者も減ってる、って言うか同じ顔ぶれだから、今回は趣向を凝らして、友達の友達は皆友達! ってね。同郷の知り合いいたら、誰でもいいから呼んでよ』