聞き間違え。

そう思えたら、どんなに楽なんだろうか。




「未来…」




身体に突き刺さるような視線と、はっきりとあたしを呼ぶ声に、身動きが取れない。


今あたしはクロスの杖を持っていて、完璧に言い訳が出来ない状態に陥っている。


というか、クロスの杖を何の言い訳に使うのかって話だ。




「未来、だよな…」



「―――っ…!!」




声に導かれるように、身体全体を使って振り向く。


視界に入ってきたのは―――紛れも無い、寛司だった。


あたしの事を探していてくれたんだろうか。寛司は息切れが激しい状態で、あたしに近付いてくる。




「何なんだよその杖」



「え…っと、いきなりどうしたのよ、寛司」



「話逸らすな。俺の質問に答えろ」




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