キミと、世界の果てまで。
「な…何すんの…!?」
「何って、ソードの柄をミライの額に当てようとしてただけ―――」
「いやいや、危ないって!」
あたしはソードを上手く避け、咄嗟に自分を守る事に成功した。
どこに隠していたかは知らないけど、鞘に収まった状態のソードは、あたしの至近距離に存在していて。
もしソードが鞘から抜けるような事があれば、きっとあたしの命は無くなる。
…レンは、殺人でも犯したかったのだろうか。
「騒ぐなよ、ミライ」
「いやいやいや!そんな凶器がすぐ近くになるっていうのに、騒ぐななんて無理―――」
「しょうがねぇ。強行手段だ」
レンの右手が、あたしの頭に触れる。
そのまま強引な手付きで頭を引き寄せられると、ゆっくりとソードの柄の部分が、あたしの額に当てられていく。
何かが、あたしの脳内を支配していく。見覚えの無い風景が、脳裏に蘇っていく。
知らない記憶があたしの頭の中に、ゆっくりと流れ込んでいく。
―――それは、
遠い昔に定められた
地球の運命(さだめ)の記憶―――
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