幼なじみ〜first love〜

絢音―side―


―――……

夏の夜は…なんか好き




爽やかな夜風が、風鈴の鐘を揺らし、チリンチリン…と音を鳴らしている。




その音に合わせて草むらにいる虫たちも鳴いているようだ。




今日も夜空にはたくさんの星が見える。




蒼と二人、家の縁側に座って、スイカを食べながら涼んでいた。




「おじさんとおばさんは?」




「今日ね、高校の同窓会だって。帰り遅くなるって言ってた。いっぱい飲んでくるんじゃない?」




「そっか…おじさんとおばさんって高校から付き合って結婚したんだっけ…」




「そうだよっ…あぁ〜スイカで手がベトベト〜……なっ…!」




蒼は、あたしの指を舌でペロリと舐めた。




「…ちょっと…///」




やめて…心臓が爆発するから。




「スイカの味」




「そりゃそーだよ…」




目と目が合って、胸がぎゅっと苦しくなる。

あたしはそのまま目をゆっくりと閉じた。




星空の下で




とびっきり甘い、甘いキス…――。
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