Magic Academy ~禁書に愛された少女~
オリゼが部屋を出ていくと、アッシュはあわてて部屋の中に入り、扉を閉めた。

「な、なんでオリゼ先生がいたの?」

驚きを隠せないといった表情で、アッシュが聞くと、そらも少し困惑した表情で答えた。

「私にもわかんなくって。なんか今朝いきなり部屋にきたから」

オリゼといいアンリといい。一体なんの用が自分にあるというんだろうか。そらはしきりに首をかしげていた。

「そうだ、アッシュはどうしたの?」

聞くと、アッシュもあ!という表情をする。

「そら、早く着替えて!うみもドルイドも下で待ってる!」

言われてそらは少し焦る。

「え?もうみんな集まってるの?」

聞くとこくんとアッシュはうなづいた。そらは慌てて準備をする。

「下で待ってるから、早くね!」

「うん、ごめんね!」

アッシュが部屋を出て行ったのを確認すると、シークが喋りだした。

「今日も七不思議を調べるのか?」

「うん。でも、残りの七不思議って、全部夜でしょ?どうするんだろ」

櫛で髪をとかしながらそらが首を傾げていると、シークは何も言わず、ただ黙っていた。

「ま、とにかく。行ってみるよ」

そう言うと、そらは靴を履いて元気に部屋を出た。
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