旦那様は社長 *②巻*

「行くか」

「うん……」


手を繋いで一歩一歩と足を進める度に、ギュッと指に力が入った。


「お帰りなさいませ」


玄関の外にズラリと並んだ家政婦さんたちが一斉に頭を下げる。


「ただいま。会長、いる?」


「はい。こちらでございます」




案内された客間であたしたちを待っていたのは、意外な人物だった。


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