―百合色―
~第六章・流れ星~
全て、終わった気がする。

でも終わっていなかった。

最悪な出来事が起こるのは、


ずっとずっと先の事。

予測もつかない出来事だった。


──…


俺はレジで会計をし、
電車に乗り、自分の家へと目指す。


マナとは、別れた。

マナは分かってくれなかったが、俺の中では終わったんだ。


あとは、気持ちを伝えるだけ。


『百合…今日どうなったかな…』



今頃百合と修は、何をしているのかな?


気になって気になって、

こんな自分が嫌だ。


そんな時、いきなり携帯が鳴り出した。


俺の体がビクッと反応し、慌てて携帯を取り出した。


『修…』


液晶画面に、《修》という文字。


俺は、通話ボタンを押した。



『修…?』



『もしもし?光輝か?』



…ドクン。


なぜ、人は人を愛すのだろう?
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