黒の生け贄。〜悪魔は笑う〜
第二章。

亜美の視点。

私は号君とのデートが終わり別れたのだが、私は号君のやけに詳しい生け贄の説明と推理に変な違和感を感じた。



それは恐怖心だと私は思う。



私は帰り道を後にし、込み上げる違和感と一緒に号君を尾行することにした。





号君が事件に関わってなんかないと信じたい気持ちと疑いを抱くといった矛盾を感じながら。





号君と別れてあまり時間が経過してないため、号君の後ろ姿をすぐにを確認できた。





私は心臓が飛び跳ねるのを隠すことが出来なかったのは号君が家とは違う方向に歩きだしたからだ。



陽が沈みだし道の外灯の明かりが蛍のように号君の頭上に光を放ち、私は号君の後ろ姿から伸びる影を見た。





号君は私に気づいていないらしく後ろを振り向く素振りは無い、私はまるで刑事ドラマのようだと少し可笑しくなった。




尾行すること数分、号君は美島図書館に入った。



私もバレないように周りに気を配りながら号君の後ろを追うように少し遅れて美島図書館に入ることにした。


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