ラジカルギャングズGODFATHER
9:それぞれの生活





その後。
佐倉燈路は無事に帰宅した。


両親から散々怒鳴られて、散々泣かれて、散々抱きしめられて。
それはもう散々だった。


その日から両親は深く心配しすぎなくなったし、燈路自身も以前のように邪魔に思わなくなった。




それぞれの家庭にはそれぞれの親子のカタチがあって、どんなに酷いことをされても、どんなに辛い別れがあっても、親子には変わりない──
そんな当たり前だけど分かりにくいことを、わずか3日の家出中、綺斗とマサヨに教えられた気がする。

< 79 / 88 >

この作品をシェア

pagetop