禁断ノ遊ビ
side×椿
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「くそっ!」
ダンッと拳を戸に叩き付ける。屋敷に閉じ込められた挙げ句、部屋にまで閉じ込められていた。
大方雛と僕を引き合わせたくないからだろう。
けど、僕の方はこれでは意味がなかった。本末転倒だ。
ズルズルと戸を背にして座り込み、天井を見上げ手を伸ばす。
二階に雛がいるのに手が届かないのがもどかしい。最も、二階への階段も見当たらなかったが。
無音な部屋に不安さえ覚えて膝を抱えた。
「雛……」
埋めた頭から溢れるのはくぐもったもので、今にも消え入りそうなものだった。
それと同じように消えれたらどんなに楽か。