記憶の桜 -花空残夢-
第2章 別れの影に


鳥羽伏見の戦いの前に怪我をした近藤さんが戻って来た。




その為、隊士達を集め、会議が行われた。




「甲府城を攻めよ、と命令が下った。これに成功すれば、俺は大名の位を頂ける事になった。皆、誠心誠意戦ってくれ」




大名の位…?




もともと百姓だった近藤さんにとっては、思っても見ない好機だ。




だからなのか、近藤さんは嬉しそうにしている。




でも、原田さんと永倉さんはその命令を不服そうに、聞いていた。




この時、新選組の中で亀裂が出来始めていた――。





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