身代わり王女に花嫁教育、始めます!
娘は左腕で胸の先端を隠し、右手で下腹部の茂みを覆っていた。

その恥じらう姿に酷くそそられる。

カリムはゆっくりと彼女に近づき、背後に回った。


漆黒の髪は、しなやかな曲線を描く腰の辺りまで伸びている。

彼は髪をひとふさ掴み、そっと口元に寄せた。髪に隠れた背中のラインも、なんと蠱惑的なのだろう。

すぐにも抱き寄せ、押し倒したい衝動を覚え――カリムはそんな自分に驚いていた。


年齢相応の性欲はある。

つい三日前にも、ベドウィンの身なりで町の娼婦を買ったばかりだ。王の容姿が外に漏れていないのは、彼にとって非常に便利なことだった。


だが目の前の娘には、耐えるのが苦痛なほどの欲望を感じる。それはまるで母から受け継いだ巫女の血が騒ぐかのようだ。


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