重なる身体と歪んだ恋情
ほんの少し強い刺激を与えてやればビクビクと反応する身体。

それでも彼女の瞳が開けられることは無い。

そそられる。

と言うわけでは無いけれど、右手は彼女の体を抱えたまま左手で身体をなぞり下へ向かわせる。

申し訳ない程度の茂みを掻き分けてそっとなぞる。


「……ぁ」


漏れる声に、指先の感覚に思わずクスリと笑ってしまった。

湯の中だというのにそれでも分るほど潤った彼女の中心。

潤いを指に纏って硬くなった部分を指の腹で撫でてやると彼女の体は大きく仰け反って。

そのまま中まで――。

そう思ったけれど、止めた。

意識の無い彼女にこれ以上したところで面白くもなんとも無い。


「楽しみは取っておく性質なんですよ」


クスクス笑って彼女の頬に口付けを。

唇から伝わる彼女の体温は異常なほど熱くて。


「それに、こんなところで死なれても困りますし」


そう呟いて彼女を抱え風呂から出た。
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