Come Back Anytime

II ある朝の出来事

 悪夢のような席替えから、数日が経ったある朝のことだった。

 一時限目の授業に使う教科書が見当たらず、疑問に思った潤は、壁に貼られた時間割りを眺め、持ってきた教科書と照らし合わせてみた。
 すると、一時限目はおろか、今日使う予定の教科書がまったく見当たらない。

「え?……」

 まさかと思い、明日の時間割りを確認してみる。

「……う」

 酷似している、いやそのものであった。
 つまり、

 一日ズレて持ってきていたのである!
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