色彩恋愛

空は高い。
どんなに手を伸ばしても届かない。
頑張っても、距離が縮まることはない。

君と一緒だ。



天気がいい昼下がりは、絶好の昼寝日和。
なんで俺は学校なんかに通っているのか、と疑問をいだいてしまう。

(まぁ、学校に来れば大好きなサッカーができるからいいんだけど。)

目を閉じていても、太陽の下にいるから明るく感じる。
こうやって静かに昼寝してるだけで幸せを感じる俺って、平和だなぁってたまに思う。
うつろうつろとしてきた時、俺の真上が影った感じがした。
誰かがきたみたいだ。

「しょーたッ!」

少し眠くなってきた頭をフル回転させて目をあける。

「おはよう、綾。」

同じクラスの子。
高校からうちの学校に入ってきたって言ってた。

「やっと見つけた!」

綾は、俺の隣に座って笑って俺の方を見た。
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