この恋、極秘恋愛につき社内持ち込み禁止
PART TWO

○乱れる心



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PM 12:00

鳳来(ほうらい)物産、リゾート開発営業部、第三フロア。


ようやくランチタイムだ。


慣れないデスクワークで既に私の肩はパンパン。


肩をモミモミしてると隣の席の橋倉さんが声を掛けてきた。


「神埼さん、お昼はどうするの? 私は社員食堂に行くけど……」

「あっ、じゃあ、私も連れてってくれませんか?」


オフィスを出てエレベーターで地下に下りると企業の社員食堂とは思えない豪華な料理が並んでいる。


「すげぇ~…」


まるでホテル並み……って、ホテルのランチなんて食べたことないけど。


既に多くの社員がトレーを手に列を作ってる。


「ほら、ここに自分のIDカードをかざすのよ。清算は給料から天引きになるから」

「ほっほー!」


現在、所持金925円の私にとっては大助かり。早速、IDカードをかざして得意顔。


なんかキャリアウーマンになった気分。悪くないな。


「これ、なんて料理なんだろう?」


どけもこれも美味しそうで、ニヤけながら色とりどりの料理をトレーに乗せていく。


すると橋倉さんにスーツの上着を引っ張られる。


「なんっすか?」

「神埼さん、あなた……ソレ、全部食べるつもり?」


そう言われてトレーに目をやると、あらまぁ! てんこ盛りの料理が今にも零れ落ちそう。


ちょっとばかり取りすぎたか?


「あ、平気ですよ。残ったらテイクアウトしますから。タッパとか借りれるんですかねぇ?」


なぜか顔面蒼白でプルプル震えてる橋倉さん。


あれ? 私、なんかイケナイこと言った?


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