桜廻る

三、箱館戦争





雅は再び、怪我人の手当てに回る。


江戸や会津の時と同じだ。


次々と、怪我人が出てくる。


それも刀で傷付けられた怪我ではない。


……鉄砲の玉で撃たれた物だった。





「少し我慢して下さいね」





見ているだけでも痛々しい。


唇をかみながら、器用に玉を体から取り除き……


傷口を布で押さえつける。


そんな作業を、ひたすら繰り返していた。




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