桜廻る

六、永久の幸せ


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少しずつ視界が鮮明になっていく。


そして、目の前にはぽかんとした表情で、大きく目を見開いている土方。


そんな土方に、雅は笑いかけた。





「すみません、心配かけてしまって」


「……」


「土方さん?」





そう聞くと、土方は雅を強く抱きしめた。


雅も腕を回す。





「お前が、元の時代に戻るかと思った……」


「……っ」


「良かった……」





土方はほっとしたように、声を漏らした。




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