【完】狼王~全国一の暴走族とわたし~

放課後

携帯のディスプレイを見るとーりょうすけーと。


携帯を耳にあて、


「もしもし~?」


『もしもし?!美怜ちゃん?りょうすけだけど!玄関にいるから!待ってるよ~』


と一方的に用件だけ伝えるとりょうすけは電話を切った。


はぁ。行くか。


鞄を持ち、玄関に向かう。


廊下を歩いてると、向かいから狼王の人たちが歩いてくる。


私もあいつらも目を合わせることはせずすれ違う。


その先に目をやるとりょうすけが待っていた。


「りょうすけくん!お待たせ」


とびきりの笑顔で相手に駆け寄る。


「おっ、きたきた。よし行くか!」


手を差し出してくる。


ほんとは繋ぎたくなんかないけど、仕方なく手を握る。


「うん!行こっか~♪」


彼の家にそのまま行くことになり二人で歩いて校門を出る。


後ろからあいつらが見ていることも知らずに。

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