君がいないと落ち着かない

買うんですか?


夏休みに入り、部活でしか学校に行く機会が無くなった。
千尋の所属するバスケ部は、ほぼ毎日あるが午前中で終わるか午後の数時間で終わるかのどちらかだった。
「「「「ありがとうございましたー」」」」
いつもどうりに集まって反省会兼ミーティングを済ませたら終わりになる。
いつもならこのまま即刻帰って昼飯食ってゲームか昼寝なのだが、この日は松浦や他のバスケ部の仲間と昼飯を食べる約束をしていた。
母親は仕事で家を空けているので、昼飯は食べに行かない限り中学2年の弟と交互に作り仲良く2人で食べている。
「千尋、昼飯どこで食う?」
智弥(トモヤ)が片方ずつバッシュの紐を緩めていた千尋に話掛けてきた。
あの日から智弥と話す機会が増え、今はどちらともなく話掛けるようになり、名字呼びだったが今は下の名前で呼び合うほど仲良くなった。
趣味も好き嫌いも、女子の好みも反対だったがそれが逆に仲良くなれた理由だと千尋は思っている。

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