僕らのルール
10
そうして、何回かカフェの勉強会を続けていたある日。


いつものカフェでゆっくりメニューを選びながら、かずくんを待っていると、10分くらい遅くなるといった内容のメールが届いた。

今まで一度もそんなことがなかったから、少し驚く。それと同時に今までの彼の律義さに改めて気づかされた。


ぼーっとしてるのもなんだし、勉強でもして待ってよ。
思い立って、鞄から教科書なんかを取り出していつものように課題をこなしていく。


少しすると、急にお店の入り口が騒がしくなる。

と、その騒がしい声が少しだけおさまるとその集団はだんだんこちらへ近づいてきた。

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