「わかってるってば」
チェンジ
「柏木くんへ。明日は一緒に夕飯でも。」私は柏木くんに伝えるべきだった。

遊園地での最悪な思い出をひきずっていた私は、もはやもう頑張る気力はなく、

今夜でいったん、柏木くんって男をリセットしたかった。

身勝手な女な発言だけど、

一応、先輩にも相談してみた。

先輩は「うんうん・・・」ってうなずいてくれるけど、

答えは出してくれない。

柏木くんがくる時間が迫っていくにつれて

私は、胸の高鳴りが止まらない。

編集部にも連絡を入れた。

「私・・・やっぱり、若い男性は、ムリです。」

「チェンジで・・・」「いや・・・その・・・」

前に担当していた女担当者は驚いていて・・・

「えー。柏木くんは凛さんのこと気に入ってたのに~。」って意外なところから

私のことを聞いたから、私はいっそう胸が苦しく、

そうこうしているうちに柏木くんが来てしまった。
< 22 / 45 >

この作品をシェア

pagetop