好きだったよ、ずっと。【完】
朱里の想い
pipipipi……



「んっ……」



朝、携帯の目覚まし音で目が覚めた。



隣には、聡が気持ち良さそうに寝ていて…。



昨日、聡の言葉に急に泣けてきて、わたしは声を出して泣いた。



そんなわたしを聡はずっと傍にいて、励ましてくれた。



忘れさせてほしくてホテルに誘ったのに、結果やっぱり忘れられなくて。



そんなわたしに聡は、「いいじゃん。片想いしとけよ」と言った。



「別に結婚したわけじゃない。木ノ瀬がお前を好きになる可能性だってある」、って。



「そんなこと、絶対ない…」そう、聡に言えば。



「だから絶対なんてナイんだって。お前次第で変えられる」そう言った。



わたし次第。



でも、その為には気持ちを伝えなきゃならないわけで。



振られたら、関係が崩れる…。



あ…、絶対崩れるわけじゃないのか。



でも、言えないよっ!!
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