マ王の花嫁 
寺院での婚礼式が終わった後は、王宮で祝宴が催される。
祝宴用にと着替えさせられたアイボリー色の夜会服(ドレス)は、ヒールがある靴を履いて、踵が隠れる丈なので、婚礼の時に着ていた真っ白なドレスのように、侍女たちに裾を抱え持ってもらう必要はない。

「とてもお似合いでございますよ!ジョセフィーヌ様」
「ありがとう、ニメット」

このドレスと靴は、ライオネル王が用意をしてくださったものだ。
婚礼の時が初対面だったというのに、誂えたようにサイズがピッタリな事に、少々驚いてしまった。

まぁでも、コルセットは紐でサイズを調整できるし。
私の背丈は低すぎず高すぎではない160センチ、そして太すぎず細すぎではない、ごく一般的な体型をしているし。
きっと、無難に平均的サイズのドレスを用意してくださったのだろう。

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