マカロン文庫新人コンテスト 追加賞典作品一覧
※作品の並びは順不同です。
- 『再会は小さなぬくもりと一緒に』とみかわ なつき/著
猫を中心にした展開で個性溢れる一作でした。恋愛ストーリーに対する読者の期待を高めるためには、特に前半は恋愛軸を中心に描いたほうが良いでしょう。ヒーローは、セリフや行動での御曹司感を強められるとマカロン文庫らしいヒーロー像に近づきそうです。
- 『これはもはや事故です!』海月三五/著
会話と心の声が軽いタッチで描かれ気軽に読める良さがありますが、もう少し地の文での情景・心理描写があるほうが読者のイメージが膨らみそうです。また、前半の展開を早めて結婚後の溺愛や葛藤をたっぷり見せられるとテーマの旨味が増すでしょう。
交際0日で仮初結婚という設定に個性が立っていて興味をそそられました。ヒーローの一途な愛には心を打たれます。ヒロインの方が積極的に障壁と向き合う強さを感じたため、ヒーローが戦い守ってくれるような溺愛感もあると、より格好良さが際立つでしょう。
回想から始まる冒頭で引き込み最後まで一気に読ませる筆力がありますが、今回のテーマを楽しませるという点では一歩及ばなかった印象です。キャラクターを深ぼり、障壁とそれを乗り越える様子にこの作品ならではの展開作りを意識できると良さそうです。
- 『メシ友婚のはずなのに、溺愛されてるのですが!?』楠ノ木雫/著
身代わりでお見合いに行ったら気に入られたという王道設定に、食事という要素を掛け合わせているのが新鮮です。ヒロインが学生で内容が全体的に幼いのが惜しい点。食事シーンに囚われすぎずヒーローのスマートなかっこよさも欲しい部分でした。
婚約破棄を父に責められるシーンが印象的で作品の個性になっていました。ヒロインはヒーローからのアタックですぐに恋に落ちている様子で、キャラクターに少しブレを感じます。恋を自覚する過程の葛藤を描けるとテーマも活きて作品の深みも強まりそうです。
- 『年下男子に追いかけられて極甘求婚されています』あさの紅茶/著
年の差と身分差、ふたつの障壁が悩みになる設定が面白く、ヒーローの積極的な姿もかっこよかったです!年上ヒロインならではの大人っぽさや葛藤をもっと読んでみたいと思いました。失恋後の強がりや甘えられない…といった悩みが出ると設定の旨味が増すでしょう。
過去から現在までの話の筋が通っていて、身分差という設定感も分かりやすく描かれています。過去の描写ボリュームが大きく、今時点の話にたどり着くのに時間を要しました。過去は小出しにしながら現在時点の物語を進めていけると中だるみなく読めそうです。
まっすぐな性格のヒロインは好感度が高く、応援したくなりました!一方で、全体的に言動や振る舞いがやや幼く感じられたのがもったいなく、ヒーローの見せ場を大人っぽく描くことで大人女性が楽しめる作品の魅力を引き出せるように思いました。
- 『騙すなら墓場まで』嘉嶋すばる/著
結婚式当日に父親が捕まりドン底に転げ落ちるヒロイン。そこからヒーローに救われるシンデレラ的な展開が魅力的です。登場人物たちが抱えるジレンマを丁寧に描きつつ、恋愛面では溺愛される様子をもっと盛り上げて描けると良かったと思います。
箱入り令嬢ヒロインという設定ながら、キャラクター像が丁寧に描かれていて好印象でした。純粋な恋愛結婚として素敵に描かれている一方で物語としてのフックは弱く感じます。ドラマチックな仕掛けを用意してストーリーに起伏作れると良いでしょう。
- 『エリート弁護士は秘密の双子ごと、妻を寵愛する』桜城恋詠/著
強引だけどヒロインに甘いヒーローがとても魅力的でした!今回のテーマである『身分差』については、やや分かりづらく共感しにくかったように感じます。立場の違いやそれに対するヒロインの葛藤を明確に描写できると、テーマとの親和性もアップしたと思います。
- 『ラベンダーミストムーンストーンの花嫁』乾為天女/著
豊かな表現力を感じる文章が素敵でした。事実や行動の描写は分かりやすさを意識してシャープに描くこと、セリフは人物のキャラクターが強く表れるように内容や口調を工夫することができれば、作品のクオリティがぐっと上がると思いました!
- 『【中編】激甘すぎる婚前同居。 〜訳アリ令嬢は染織家の盲愛に気づかない〜』伊桜 礼菜/著
実は過去に繋がりのあるふたりのストーリーがとてもドラマチックでした!優しいヒーローも素敵ですが、強さや迫力を感じるシーンもあると身分差がより際立ったのではないでしょうか。溺愛シーンのバリエーションも増やしていけると良いと思います。
- 『交際0日ですが、鴛鴦の契りを結びます ~クールな旦那様と愛妻契約~』宮田カナエ/著
出会いから結婚までのテンポが良く、平凡なヒロインに人生の急展開が訪れる冒頭が面白かったです!身分差の葛藤や障壁をもっと深ぼると、気持ちのすれ違いによる緊張感も出てドラマチックでオリジナリティのある展開になりそうです。
- 『隣にいる理由〜選ばれるはずのなかった私が、あなたの妻になるまで〜』小田恒子/著
ヒロインが“疲労の匂いがわかる”という斬新なキャラクター設定は、個性が際立っていて魅力的でした。ヒーローからの強い溺愛エピソードやヒロインのドキドキ感が伝わってくる描写を意識できると、より読者を惹きつけることができると思います。
ヒロインとヒーローがすれ違う様子が丁寧に描かれていました。一方で、すれ違いを乗り越えたあとの溺愛描写はやや物足りなかった印象です。後半は何か新たな障壁に直面する展開が加わると物語に広がりが生まれ、読後の満足度もぐっと上がりそうです。
- 『電話越しで恋をした副社長から、突然プロポーズされました』ひなの琴莉/著
テンポよく繰り広げられる展開は読みやすく、共感できるヒロインのキャラクター像がとても好印象でした。ふたりの想いが通じ合うまでの心の揺れや葛藤をもう一歩深ぼって描写できると、より物語の魅力が増すように思います。
- 『身代わり花嫁は無愛想なエリート外科医(超甘党)からの極甘溺愛を刻まれる』二位関りをん/著
スイーツをひとつの軸に展開されていく恋愛ストーリーが個性豊かで楽しく読めました。せっかく職業ヒーローなのでかっこいい仕事シーンを見せたり、ラグジュアリーな溺愛要素も追加できると、よりレーベルに合った作品になりそうです。
- 『エリート弁護士の神崎くんは、初恋を拗らせている』あきつ龍菜/著
10年越しに職場で偶然再会し、徐々に想いが通い合うお話の展開が素敵です。過去のエピソードがしっかり描かれている分、時間が経過した現在のふたりの背景や心情はもっと深ぼり、その変化感や成長感を活かした恋愛展開が見られると良かったと思います。
合理主義者でファッションに興味がないヒーローとブティック店員のヒロイン。ふたりの掛け合いが軽やかでキャラクターの魅力が伝わってきました。テーマの『身分差』による葛藤が活きるエピソードをもっと見せられると、よりドラマチックになりそうです。
ヒーローのスーツを汚してしまって…という出会いのきっかけが面白く印象に残る作品でした。心情の語りがメインに展開されていたため、行動や情景の描写も増やすことができると、物語やキャラクターの魅力がより伝わりやすくなるでしょう。
- 『偽りのお見合いだとバレたのに、溺愛されています』いりん/著
親友の身代わりでお見合いに臨むと、相手が密かに想いを寄せていた男性だった…という、導入の掴みが良い作品でした!穏やかなヒーローも素敵ですが、もう一歩踏み込んだ特徴づけができると魅力が際立ちそうです。
- 『一大決心して大学院に進学したら、なぜか指導教官の外科医に溺愛されてます』みるくきゃっと/著
研究者×外科医という設定のもと専門分野が丁寧に描かれており、描写力の高さを感じる作品でした。一方で恋愛要素が控えめなため、キャラクターを深ぼり、身分差による葛藤など感情の動きもしっかり見せられると良いと思います。
- 『ヤンデレ腹黒な仮面作家は激重な執着溺愛を隠さない』またたびやま銀猫/著
書店員ヒロイン×売れっ子作家ヒーローという設定が新しく、ヒーローの執着心を物語の軸に据えている点にも独自性を感じました。彼の執着心が恋愛的な魅力にも効果的に作用するように描けるとクオリティが高まりそうです。
- 『【完結】美容系開業医とワンナイト後結婚したら、溺愛されました!』秋月一花/著
家族から蔑ろにされてきたヒロインがヒーローに愛し守られ、とびきりの幸せを掴む流れはまさにシンデレラストーリー!テンポの良い展開は魅力的ですが、もう少しヒロインの葛藤する心情を入れられると共感性の高い作品になるでしょう。
- 『御曹司の契約妻が本物の妻として愛されるまで』夜見星来/著
いつも優しくて紳士的にヒロインに接するのに、時には強引に迫るヒーローのギャップに胸キュンする作品でした。ふたりの間を搔き乱すような目立つ当て馬キャラを登場させると、後半の展開にも波ができてラストへの盛り上がりが強まると思います。
- 『夢から逃げた私ですが、過保護なエリート弁護士に溺愛されてます』日埜和なこ/著
弁護士ヒーローのかっこよさが光る作品でした!恋愛だけでなく事件要素のあるドキドキ展開やヒロインの成長も描かれており、様々な楽しみ方ができます。ヒーローのハイスペック感がもう少し際立つシーンがあると、より身分差設定が活きてきそうです。
- 『利害関係から恋愛へ発展する方法』白崎みやび/著
兄に突然家を追い出された挙句、居酒屋で男に水をぶっかけられる…という先の展開が気になる冒頭が良かったです。ヒーローがヒロインのどこを好きになって溺愛していくのかを、お話にしっかり組み込めるとドキドキ感がさらにアップするでしょう。