私達は机の落書きから始まった。
 
 
「久しぶり。」
 
 
懐かしく感じる、聞き覚えのある声。
 
 
「元気だった?」
 
 
この低い声が好きだった。
 
 
そう、元彼の猛だ。
 
 
「……元気だったよ。
そっちは?」
 
 
「うん、元気。
 
お前、なんか付いてんぞ。」
 
 
そう言って、私の右頬に触れた。
 
 
「絵の具だよ。看板作ってたから…」
 
 
「そっか。頑張ってな。」
 
 
大好きだった笑顔を見せる。
 
 
「ッ……うん。
 
ありがと。」
 
 
私の横を通り過ぎてく。
 
 
私も反対方向に歩いてく。
 
 
まるで私達の関係のように……
 
 
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