私達は机の落書きから始まった。
 
 
遼平が走り去った後に残ったのは、
静かに閉まる扉の音。
 
 
あんなに動揺してる遼平、見たことない。
 
 
名前を呼ぶ声が、とても愛おしいような声。
 
 
少しだけ期待してた。
 
 
追いかけないで…
 
 
ここにいて…
 
 
私を置いていかないで…
 
 
そう期待してた。
 
 
でも、現実はやっぱり違うくて…
 
 
改めて遼平の気持ちを思い知らされた。
 
 
改めて私の気持ちを思い知らされた。
 
 
遼平が好き。
 
 
遼平が舞ちゃんを好きでも…
 
 
私の事を好きじゃなくても…
 
 
それでも…
 
 
遼平の傍にいたい。
 
 
遼平の隣にいたい。
 
 
 
 
小さく丸まった私は、ずっと扉を見ていた。
 
 
遼平が、いつもの笑顔で戻ってくるんじゃないかって。
 
 
ずっと見ていた……
 
 
 
 
 
でも、その日 扉が開く事はなかった。
 
 
 
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