私達は机の落書きから始まった。
 
 
何故か気まずくなったから、
 
 
「…遼平、私 先に行くね。」
 
 
邪魔な気がして、その場から離れようとした。
 
 
でも、遼平に腕を掴まれて、
 
 
「菜々ちゃんが行くことないよ。
 
舞、俺の彼女なんだ。
 
一度会った事あるだろ?」
 
 
引き寄せられた。
 
 
いつもの笑顔じゃなく、真剣な顔で。
 
 
再び、舞ちゃんと目が合う。
 
 
人形のような瞳に見られる。
 
 
「…あ。
 
先輩だったんですね。
 
すみません、気付かなくて…」
 
 
と、礼儀良く、再び頭を下げられた。
 
 
「いえ。
気にしないで下さい。
 
私がいたら、話出来ないですよね…
 
遼平、やっぱり先に…」
 
 
「大丈夫です。
 
今日は帰りますので。
 
遼平……またね。」
 
 
そう言って帰ってしまった。
 
 
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