スイートホーム
「どうしたの?彩希。早くしてくれないかしら?」
自分の中に、こんなにも身勝手で暗く醜い感情が宿っていたのだという事実を知り、衝撃を受けると共に、深い自己嫌悪に陥った私を、挑発するように梨華が促した。
「何だか乗り気じゃないみたいだけど、それがあなたの仕事でしょう?面倒がらずに、早くやるべきことをやってもらえないかしら」
「……ちょっと、待ってて」
私はやっとの思いでそう答えると、インターホンに近付き、小太刀さんの部屋へと繋いだ。
『はい』
まだ帰っていなければ良い、もしくは寝ていて下されば…という願いもむなしく、すぐさま彼が応答する。
「あ…。お疲れ様です。守家です」
『…ああ』
「実は今、小太刀さんあてにお客様がいらっしゃってて…」
声帯が萎縮し、一瞬言葉に詰まってしまったけれど、頑張って先を続けた。
「早乙女さんという女性の方です」
『さおとめ…?』
「管理人室前でお待ちです。降りて来ていただいてもよろしいですか?」
『分かった。すぐに行く』
簡潔にそう答え、小太刀さんは素早くインターホンを切った。
きっと彼の事だからその宣言通り、光の速さで登場することだろう。
今にも倒れそうになりながらも、背後に控える梨華にきちんと向き合おうと体を捻ったその時、管理人室の小窓前に座る旦那さんと視線がかち合った。
自分の中に、こんなにも身勝手で暗く醜い感情が宿っていたのだという事実を知り、衝撃を受けると共に、深い自己嫌悪に陥った私を、挑発するように梨華が促した。
「何だか乗り気じゃないみたいだけど、それがあなたの仕事でしょう?面倒がらずに、早くやるべきことをやってもらえないかしら」
「……ちょっと、待ってて」
私はやっとの思いでそう答えると、インターホンに近付き、小太刀さんの部屋へと繋いだ。
『はい』
まだ帰っていなければ良い、もしくは寝ていて下されば…という願いもむなしく、すぐさま彼が応答する。
「あ…。お疲れ様です。守家です」
『…ああ』
「実は今、小太刀さんあてにお客様がいらっしゃってて…」
声帯が萎縮し、一瞬言葉に詰まってしまったけれど、頑張って先を続けた。
「早乙女さんという女性の方です」
『さおとめ…?』
「管理人室前でお待ちです。降りて来ていただいてもよろしいですか?」
『分かった。すぐに行く』
簡潔にそう答え、小太刀さんは素早くインターホンを切った。
きっと彼の事だからその宣言通り、光の速さで登場することだろう。
今にも倒れそうになりながらも、背後に控える梨華にきちんと向き合おうと体を捻ったその時、管理人室の小窓前に座る旦那さんと視線がかち合った。