スイートホーム
何の準備もせず挑んだ就活が案の定上手くいかず、結局親戚のコネでそこそこ知名度のある企業に就職する事になり、「ま、結果オーライだよな」などと能天気にのたまう志希を微妙な気持ちで見守っていたけれど。
まぁ、社会人になれば嫌でも世間の厳しさってやつを痛感するだろうし、今くらいはお気楽極楽気分でいさせてあげようと、その時はスルーしていた。
だけど働き出してからも、志希の飄々としたマイペースな性格は相変わらずで、むしろお母さんが私の時とは比べ物にならないくらいのテンションで志希の就職を喜び、あれこれかいがいしく世話を焼いてあげちゃうものだから、さらに家の中でのぐうたらぶりに拍車がかかってしまった。
『親しき仲にも礼儀あり云々』なんて、志希に向けて説法している様子は微塵も見受けられなかった。
我ながらホントバカだったと思う。
お母さんが、私と志希を平等に扱う訳など無いと、それまでの経験上身に染みて分かっていただろうに。
その事実をはっきりと認識したのは志希が入社して半年経った頃だった。
「姉ちゃんてさ、何でそんなに地味な訳?」
残業で遅くなった志希の為に、おかずやお味噌汁を温め直したりしてせっせと夕げの準備をしてあげていた私に、自分自身はダイニングの椅子にふんぞり返って座り、ケータイを弄りつつ問い掛けて来た。
「え?何よいきなり」
まぁ、社会人になれば嫌でも世間の厳しさってやつを痛感するだろうし、今くらいはお気楽極楽気分でいさせてあげようと、その時はスルーしていた。
だけど働き出してからも、志希の飄々としたマイペースな性格は相変わらずで、むしろお母さんが私の時とは比べ物にならないくらいのテンションで志希の就職を喜び、あれこれかいがいしく世話を焼いてあげちゃうものだから、さらに家の中でのぐうたらぶりに拍車がかかってしまった。
『親しき仲にも礼儀あり云々』なんて、志希に向けて説法している様子は微塵も見受けられなかった。
我ながらホントバカだったと思う。
お母さんが、私と志希を平等に扱う訳など無いと、それまでの経験上身に染みて分かっていただろうに。
その事実をはっきりと認識したのは志希が入社して半年経った頃だった。
「姉ちゃんてさ、何でそんなに地味な訳?」
残業で遅くなった志希の為に、おかずやお味噌汁を温め直したりしてせっせと夕げの準備をしてあげていた私に、自分自身はダイニングの椅子にふんぞり返って座り、ケータイを弄りつつ問い掛けて来た。
「え?何よいきなり」