スイートホーム
お互い大人の対応で接して行ければこれ幸い。


そしてその挨拶は昼食、夕食の席でも繰り返す事となった。


というのも、以前奥さんが言っていた通り、人によって勤務時間が違うので、全員が一堂に会するという事はほぼ皆無だからだ。


午後からの勤務の人は朝食時はまだ夢の中だったりするし、夕食時は居ないし、日勤の人はお昼は勤務先で食べるし。


何だかんだとすれ違いで、朝、昼、晩と食堂に顔を出して、ようやく入居者全員と対面できたという訳だ。


ちなみに私の勤務は早番は6時から15時まで、遅番は12時から21時までだけど、自分の仕事がなくても食事を摂る為にどっちみち1日3回は食堂を訪れる事になる。


外食や、部屋で自炊してももちろん良いのだけれど、寮の賄いなら1食200円で食べられるし、しかも私自身がかなりの確率でその調理に携わっているのだから、わざわざ社食以外を選択するメリットはないのだ。


よほどの事がない限り、ここで暮らしている以上は食堂を利用するだろう。


男性陣は言わずもがな。


栄養バランスが整っていて安価で自分で作る手間が省ける食事付きだからこそ、寮に入居しているのだろうから。


食堂に来れば誰かとコミュニケーションを取る事ができるし、完全個室の部屋に帰ればプライベートな時間もきちんと確保できるし、働く人の心身が健やかに保てるよう配慮された、至れり尽くせりの施設だと思う。
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