憎悪と、懺悔と、恋慕。
楽しい時間はあっという間に過ぎる。
気付くと23:00を過ぎていた。
「スイマセン。 気も遣わずに長居してしまって」
木崎センパイと木崎センパイのお母さんに頭を下げて、慌てて荷物をまとめコートを着ると、木崎センパイから貰ったスヌードを首に巻きつけた。
『あったかいー』嬉しくて、鼻まで顔を埋めた。
「こっちこそ、遅くまでゴメンネ。 莉子ちゃんが来てくれて楽しかった。 気をつけて帰ってね。 湊、しっかり送りなさいよ」
木崎センパイのお母さんが、木崎センパイのお尻を『パシン』と叩くと、木崎センパイが『へいへい』と返事をしばがら、ワタシがプレゼントしたネックウォーマーを頭から被った。
木崎センパイ、ホントに使ってくれるんだ。
嬉しすぎてヨダレが出そう。